今回の講座では、SDGs 17の目標のなかの「飢餓をゼロに」「全ての人に健康と福祉を」の2つに焦点を当て、「食品ロス」と「若者の栄養問題」について講義とディスカッションが行われました。
世界中の飢餓で苦しんでいる人の現状や、年間で捨てられている食品の量についての講義は、生徒たちにとって印象に残る内容だったようです。「食品ロスをなくすために何ができるか」という問いに対して「自分が食べられる量だけ買う」「絶対に食べ残しをしない」「食料を定期・予約購入のみにする」など、たくさんの意見が挙がりました。
「若者の栄養問題」では、栄養バランスの偏りによる隠れ肥満や、無理なダイエットによる健康被害などについて学んだあと、生徒たち自身の栄養問題について振り返りを行いました。
最後にファンケルの講師から「未来を良くするために自分ができることは何か、ちょっとずつでも考えて行動していただけたら」とメッセージが。講座の中で積極的に意見交換をしたり、講座後に講師に質問をしたりする生徒たちの様子から、食品ロスや栄養問題を自分ごとにとらえ、できることから始めようという前向きな姿勢がうかがえました。
八女高等学校
井上大樹さん(左)
樺島あいらさん(右)
食品ロスは以前から知っていましたが、足りない食料分以上に世界や日本で食品ロスがあることがわかり、強く印象に残りました。今後は食べる分だけ買ったり、余った食品はみんなで協力して食べたり、余り物が出ないような工夫をしていきたいです。(井上大樹さん)
今回の講座で、意識をしないとバランス良く栄養が摂れないことを改めて気づかされました。私は好き嫌いが結構あるので、これからはきちんと栄養を補えるように食事を選んだり、考えたりしていきたいと思いました。(樺島あいらさん)
八女高等学校
江﨑章校長
本校では2年生でSDGsをテーマに探究活動を行っており、とくに環境問題に対して課題意識をもっている生徒が多いと感じています。今年の3年生の中にも、将来は行政職として環境問題の解決に取り組みたいという理由で、理系から文系の学部に進路を変更した生徒もいました。本校の生徒たちには、SDGsや環境問題を探究活動のためだけでなく、全世界の課題として考えることができるようになってもらいたいと思っています。今回の「食と栄養問題」の講座は、生徒たちが身近な課題として考えることができ、とても良い刺激になったと感じています。講師の方に質問をしたり、自らの意見を述べたり、課題を自分ごととして考え、活発に活動している様子を見て嬉しく思いました。他人のため、社会のために自分は何ができるかを考え、将来は社会貢献の意識を持って仕事に就いてもらいたいですね。