今回の講座は食品ロスと栄養課題をテーマにオンラインで実施されました。
世界が抱える食料格差や食品ロスなどの問題について説明をされた後、「日本における食品ロスについてどのような対策ができるか」に関してディスカッションと意見の発表をしました。生徒からは「スーパーやコンビニで賞味期限が近くなった商品を手前に置いたり、値下げして販売する」という日常の中で根付きつつある対策や、「0円食堂などのイベントをする」といった一歩踏み込んだ意見も聞かれました。
続いて、「日本の若者の栄養課題はどのようなものがあるか」という課題についてのディスカッションの発表では「偏った食事や塩分をとりすぎている」「3食ちゃんと食べていない」といった課題が挙がりました。
今回はオンラインでの講座開催となりましたが、普段の講座と同様に真剣に耳を傾け活発に意見を交わす生徒たちの様子が見られました。「10代の成長期にはどんな栄養を摂取することがおすすめですか?」といった、今日習ったことを実践しようとする質問が生徒から寄せられるなど、今後のオンラインでの開催に期待が高まる講座となりました。
福井県立武生高等学校
畠航大さん
世界で8億人の人が飢餓状態にあるということは知っていましたが、貧困というと主にアフリカの問題だと思っていました。実際はパキスタンや東南アジアなど世界各地に苦しんでいる人たちが大勢いると聞いてとても驚きました。栄養課題では、新型栄養失調の栄養が足りているように見えるけれどビタミンなどが足りていないということが、自分にも当てはまると感じたので、これから気を付けていこうと思います。
福井県立武生高等学校
瀧心優さん
これまではSDGsが自分に関わりがあるという実感はあまりありませんでした。講座を聞いて身近なところにSDGsに関わることがいっぱいあると思えたので、自分が参加することが大事だと感じました。新型栄養失調は自分だけの問題ではなく、将来の子供にも影響するということがとても怖いと思いました。以前と比べて外食などでファーストフードを食べる機会が増えている自覚があったので、頻度を減らすなど行動を起こしていきたいです。
福井県立武生高等学校
島田芳秀校長
世界の食品ロスから若者の栄養課題まで、幅広く考える貴重な機会をいただけたと思います。一人ひとりがSDGsを“自分ごと”として捉え、自分に何ができるかを深く考えることがSDGsで一番大切なことであると思います。生徒たちには今回の講座だけで終わらずに、個人の活動やグループの研究テーマとして今後も探求を続けていってほしいです。若者たちの力で、これからの社会を変えていってくれることを願っています。