今回の講座のテーマは、食品ロスと若者の栄養課題。
講座ではまず、飢餓問題や世界と日本の食品ロスについて詳しい解説があり、生徒たちは「日本における食品ロスの対策」というテーマでディスカッションに取り組みました。発表では「出してもらった料理はすべて食べる」「必要以上のものは買わない」という個人向けの対策に加え「飲食店では食品サンプルを置いておき、注文と同時に作るようにする」「フードドライブという取り組みの知名度を上げる」など企業向けの対策についても意見が挙がり、SDGsへの関心の高さが感じられました。
講座の後半では、新型栄養失調などの栄養課題について解説が行われ、ディスカッションでは生徒たちが活発に意見を交わし合う様子が見られました。
積極的に意見交換をする姿からは、食品ロスや栄養課題を身近に捉え、自分にできることから実践していこうという生徒たちの真剣な想いが伝わってきました。
福岡県公立古賀竟成館高等学校
西地稜華さん
今回の講座で食品ロスという言葉を初めて知りました。以前、地元の企業やスーパーで廃棄される直前の食品を、子供がいる家庭に配る活動をしていたのですが、そうした自分の小さな活動もSDGsにつながるのだと実感しました。今後は食品ロス削減のために、料理の際に野菜の食べられる部分を捨てないよう工夫したいと思います。また講座内で紹介された、ファンケルの創業の歴史も心に残りました。
福岡県公立古賀竟成館高等学校
井本夏穂子さん
今回の講座で特に心に残ったのは、国によって食料の格差があること。世界には慢性的に食料が得られていない国がある一方で、先進国には十分すぎるほど食料があるので、もっと平等に分け合うことができれば餓死などの問題も減らせるのではないかと思いました。食品ロスを減らすためにも、食事を食べ残さないようにするなど、自分にできることを今日から始めていきたいです。
福岡県公立古賀竟成館高等学校
谷口和也校長
今回ファンケルに講座をお願いしたのは、食品ロスや栄養課題といった世界の問題を生徒たちにもっと身近に感じてもらいたかったからです。SDGsの学習は日常的に取り組んでいますが、企業からお話しいただくことで、生徒たちがより自分自身のこととして考えられるのではないかと思いました。講座ではディスカッションの時間があり、生徒たちが自由に意見を出し合っている様子が印象的でした。ディスカッションは授業でも取り入れていますが、積極的に発言している姿を見て嬉しく思いましたし、食品ロスや栄養課題を自分ごととして捉えられる、非常にいい機会だったと思います。