今回の講座は食品ロスと栄養課題をテーマに実施されました。
食品ロスのテーマでは、世界で飢餓に苦しんでいる人の数や、まだ食べられるのに捨てられている食品の量などをクイズ形式で学びました。日本の食品ロスの現状について学んだ後、「日本における食品ロスについてどのような対策ができるか」についてディスカッションと発表を行いました。「賞味期限が切れそうなものから買って、食べる」「使わない食材をフードバンクに寄付する」「地域で賞味期限が近い食品を集めてカフェを開き、みんなでおいしいものを食べる。そうすれば食品ロスが減り、地域の交流にもなると思う」という意見が挙がりました。
次の栄養課題では、貧困層と肥満率の関係など、世界の栄養問題について学びました。「日本の若者の栄養課題はどのようなものがあるか」に関するディスカッションが行われ、「ファストフードやコンビニで手軽に買えるお菓子や菓子パンなどを食べてしまう」「塩抜きダイエットや一食抜きダイエットをして栄養のバランスが偏っている」という意見が発表されました。また、「携帯を見ながら食事をしていて、食事への関心が薄い。SNSを活用して、食事の楽しさや大切さを発信すれば、自然と栄養バランスを意識するようになると思う」という若い世代ならではの対策案も挙がりました。
最後に、食品ロスの削減や食育に関するファンケルの取り組みを紹介し講座は終了。講師からは、「自分の体を作るのは自分が食べているもの。しっかり栄養を摂ることの大切さを覚えておいてほしい」というメッセージが伝えられました。
講座後の質疑応答では、多くの生徒が積極的に質問をし、一人ひとりが何ができるかを真剣に考える様子がみられました。
横浜市立みなと総合高等学校
佐藤一太さん
SDGsのことはこれまでも学んできましたが、今回の講座で食品ロスと栄養課題について詳しく知ることができてすごく勉強になりました。世界には飢餓で苦しんでいる人が8億人もいることや、日本で捨てられている食品が472万トンもあることに驚きました。食品ロスについては、自分が食べられる量や賞味期限を考えながら買ったり、飲食店では食べられる分だけをオーダーするなど、意識していきたいです。自分は朝食を抜きがちですが、朝食を摂る大切さを再認識できたので、これからはちゃんと食べようと思います。
横浜市立みなと総合高等学校
武川琉揶さん
これまでSDGsは知識としてあっても特に何かすることはありませんでした。今回の講座で、ファンケルの青汁を作る時の循環モデルにとても感心し、私もできることから始めていきたいと思いました。飢餓だからこそ食べられる時に過食してしまい肥満になってしまうことを初めて知り驚きました。いつでも食事ができることは当たり前じゃないと感じたので、これからは感謝しながら、食事を残さず食べようと思います。栄養については、たとえば外食して野菜が足りていないと思った日は、家に帰ってサラダを食べるなど、ちょっとした工夫をしてより健康になっていきたいです。
横浜市立みなと総合高等学校
津田武校長
食品ロスや栄養課題について言葉として知っているけれど、それが実際にどのような問題なのかを理解し、自分ごととして考えるきっかけになればと思いました。ディスカッションと意見発表を通して、生徒たちが自分ごとにしている様子だったのでとても良かったです。この講座をきっかけに、ぜひ自分の食生活を考えてほしいと思いました。ファンケルのSDGsの取り組みを知り、生徒たちは考え方や行動の良いヒントを得られたと思います。今後はさらに深く考え、自分なりの結論を導けるようになっていただきたいです。
