今回の講座のテーマは「食品ロス」と「若者の栄養課題」。飢餓問題の現状や世界と日本で廃棄されている食品の量、世界中で慢性化している栄養問題について詳しい講義が行われました。
講座の中で、生徒たちはチームでディスカッションに取り組みました。「日本における食品ロスについて、どのような対策ができるか」「若者の栄養課題にはどんなものがあるか」という2つの話題を話し合い、多くのチームが積極的に発表を行いました。
とくに「若者の栄養課題」の発表では「最近は食べ物が多くなりすぎて好き嫌いが加速している」「エナジードリンクを飲みすぎているのがよくない」「最近は痩せたい子が多く、お肉などを食べないので栄養が偏っている」など、栄養に関する身近な課題が浮き彫りになりました。
質疑応答でも質問が途切れることはなく、講座が終わった後も講師のもとへ行き積極的に質問をしていた生徒たち。最後まで熱量高く講座に参加していた彼らの様子からは、SDGsについて学びを深め、未来のためにできることを考えたいという熱い想いが感じられました。
札幌光星高等学校
宮田光彩さん
今回の講座では今まで自分が知らなかったことをたくさん学びました。とくに、世界中で飢餓に苦しんでいる5歳未満の子どもが数億人もいるという事実は衝撃的で、食事ができない子どもが想像以上に多くいる現状に胸が痛みました。また「若者の栄養課題」に関しては、ダイエットや糖分の取りすぎなどの偏った食生活が大きな健康被害につながることを知りました。最近はSNSの影響で「痩せている方がよい」という風に思いがちだったのですが、栄養をバランスよく摂ることの大切さを痛感しました。講座を受けて、今までよりもSDGsを身近に感じられるようになったので、自分ができることから少しずつ取り組んでいきたいと思います。
札幌光星高等学校
泉俊行さん
「若者の栄養課題」について、自分が寮で共同生活をしていることもあり、朝食を抜いてしまう人が多いことはとても身近な課題に感じました。偏った食生活は本人だけでなく、その子どもの健康状態にも影響を及ぼすということを知り、問題の深刻さを実感しました。またファンケルの講師の方々が「食品ロス」と「若者の栄養課題」がなぜ起こるのかを、わかりやすく説明してくださったことも印象に残りました。今回の講座を通して、問題が起こるプロセスをわかっているからこそしっかりと解決策を考えられるのだと感じたので、今後はSDGsやその他の身近な課題に対しても、問題が起こる過程を知ってから解決策を探っていきたいと思いました。
札幌光星高等学校
駒井健一郎校長
ファンケルにSDGs講座をお願いした理由は3つあります。1つ目は、本校で取り組んでいるSDGsの学習とは違った角度でお話が聞けると思ったこと。2つ目は、社会で活躍している方の話を聞いて生徒たちに何か感じ取ってもらいたいと思ったこと。そして3つ目はキャリア教育です。本校では進路指導の中で「大学に行くことがゴールではなく、大学の学びの先で社会にどう貢献していくのかが大切」と伝えており、今回のファンケルの活動を生徒たちにもぜひ知ってもらいたいと思いました。本校の生徒たちには、苦しんでいる人のために行動できるようになってほしいと思っています。講座の中で飢餓の問題について話がありましたが、これからも色々な角度から世界の問題への理解を深めていってほしいですね。また栄養課題に関しても自分ごとに捉え、将来のことを考えた体づくりに取り組んでほしいです。高校生は見栄えや手軽さで食事を選びがちですが、今回の講座を通して栄養への意識が生徒たちの中に芽生えたのではないかと思っています。